aboutcultureolieve | 伊豆オリーブみらいプロジェクト

オリーブの文化って?

オリーブオイルの基本情報

オリーブオイルはオリーブのジュース

オリーブオイルは、オリーブの果実から作られる、いわばオリーブのジュースです。バージン・オリーブオイルとは、オリーブの実以外の物を一切加えず、粉砕や圧搾などの機械的な加工など以外、熱および一切の化学的な処理を行わずに抽出されたオリーブオイルのこと。そのため、香りも味も新鮮な果実そのもので、オリーブ本来が持っている風味や機能性を保持しています。

地中海沿岸に残る化石から、オリーブは、60,000年以上も前から地球に存在していたことが証明されています。栽培は、6,000年以上前から始まっており、最近の研究では、少なくとも紀元前2,000年以上前にはすでに食用とされていたことがわかっています。食用油としての歴史が、私たちに信頼と安心を与えてくれます。

IOCによるオリーブオイルの規格 酸度 説明
バージン・オリーブオイル ①エキストラバージン・オリーブオイル 0.8%以下 全く欠陥のない、最高品質のオリーブオイル
②バージン・オリーブオイル 2%以下 わずかな欠陥が認められ、酸度が0.8%を超えるもの
③オーディナリーバージン・オリーブオイル 3.3%以下 販売する国の法律で許可されている場合のみ販売できる(日本では食用としての販売不可)
④ランパンテバージン・オリーブオイル 3.3%を超えるもの 食用に適さないオリーブオイル
精製オリーブオイル 0.3%以下 食用にされないバージン・オリーブオイルを精製したもの。脂肪酸の構成は変わらない。
オリーブオイル(旧称、ピュア) 1%以下 精製オリーブオイルに、①~③のバージン・オリーブオイルをブレンドしたもの
オリーブポマースオイル クルード・オリーブポマースオイル オリーブの搾りかすから、溶剤を使って抽出したオイル
精製オリーブポマースオイル 0.3%以下 クルード・オリーブポマースオイルを精製したもの
オリーブポマースオイル 1%以下 精製オリーブポマースオイルに、①~③のバージン・オリーブオイルをブレンドしたもの

一番多いのはオレイン酸、オリーブオイルの成分

オリーブオイルには、身体にとてもいい脂肪酸がバランス良く含まれています。
なかでも一番多く含まれるのは、オレイン酸です。

一価不飽和脂肪酸 オレイン酸 55.0~83.0%
一価不飽和脂肪酸 パルミトレイン酸 0.3~3.5%
多価不飽和脂肪酸 リノール酸 3.5~21.0%
多価不飽和脂肪酸 α・リノレン酸 0.0~1.5%
飽和脂肪酸 パルミチン酸 7.5~20.0%
飽和脂肪酸 ステアリン酸 0.5~5.0%

一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸は、悪玉コレステロール(LDL)を減らし、善玉コレステロール(HDL)は維持するという私たち人間にとって、とてもうれしい働きをします。また、血管に害を及ぼす過酸化脂質の生成を抑制する作用もあります。
LDLは多くの病気を引き起こす動脈硬化の原因でもあるので、これを減らすことで生活習慣病予防効果が期待できます。
また、人間の体内では生成できない必須脂肪酸であるリノール酸とα-リノレン酸もバランス良く含まれているため、人間にとって理想的な脂肪酸組成だと言われています。

バージンオリーブオイルの微量成分
オリーブオイルは、オリーブの果実を搾っただけのオイル。果実に含まれる多種類の微量成分がオイルに溶け込んでいます。身体にとても良い効果をもたらします。

  • 【トコフェロール】酸化を防ぎ、ビタミンの摂取源としての働きをする。
  • 【フェノール類(フェノール、フェノール酸、ポリフェノール)】フェノール酸類、フェノール類の働きにより、オイル自体も酸化されにくく、人間の身体に対しても抗酸化作用を持つ。
  • 【ステロール】フィトステロール(植物ステロール)を含んでいるため腸管吸収を阻害する。
  • 【炭化水素】脂肪酸の合成過程で、スクアレンが大量に合成され、これは、ビタミンA作用と抗酸化作用を持つβ-カロテンを含む。
  • 【色素】抗酸化物質であるカロテノイド、クロロフィルを含み、代謝促進、細胞増殖、血球形成の刺激を促す。
  • 【アロマ成分】オリーブオイルの心地良い香りが、胃液中のペプシンを増加させ、消化を促進させる。
    ※これらの微量成分は、エキストラバージンオイルに含まれるものです。精製されたオリーブオイルには含まれません。

(International Olive Council Believe in Olive Oil キャンペーンパンフレット参考)

オリーブオイルの健康効果

健康に良いとされるオリーブオイル。では、実際、どのようなことに効果があるのか、 インターナショナル・オリーブ・カウンシル(International Olive Council/IOC)によるオリーブオイルと健康についての発表を見ていきましょう。

①心血管予防
・動脈硬化予防
オリーブオイルには、血栓及び血小板の形成を予防する効果があります。普段からオリーブオイルを多く食している地中海沿岸では、心筋梗塞が少なく、それには、オリーブオイルの食生活が大きな要因であると実証されています。
・コレステロールをコントロール
オリーブオイルはLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を下げ、HDLコレステロールをキープする働きがあります。
②抗酸化作用
人間の体は、フリーラジカル(活性酸素)の影響で常に酸化し続けています。これが老化の原因。オリーブオイルを食することによって、細胞が酸化に対する耐性を持ち、老化を遅らせることがわかりました。オリーブオイルに含まれるα-トコフェロール、カロテノイドやフェノール化合物が抗酸化に役立つ成分です。フェノール類の中でもオレウロペインは、血管拡張作用や抗菌作用が強力で、長寿に貢献しています。
③がん予防
オリーブオイルには、乳がん、前立腺がん、子宮内膜や消化官のがんを予防する効果があります。特に乳がん、大腸がん、結腸がんに対する効果は顕著です。さらに皮膚がんにも効果があるといわれています。
④高血圧改善
日本では、高血圧の患者が3000万人以上にも及ぶとされ、大きな問題になっています。オリーブオイルが血圧を下げる原理はまだ解明されてないのですが、オリーブオイルを規則的に摂取した患者は明らかに血圧(最高値、最低値とも)が低下したという結果は実証されています。
⑤糖尿病予防
糖尿病は合併症を引き起こす危険のある深刻な代謝性疾患です。野菜や果物、豆類、穀物などとともにオリーブオイルを多くとる食事は、血糖コントロールを改善し、インスリン感受性を高めるため、糖尿病患者のために最適な食事とされています。
⑥免疫強化
オリーブオイルは、細菌やウイルス、微生物などの外からの攻撃に対する免疫を強化すると発表されています。関節リウマチも原因不明の慢性炎症性免疫疾患です。オリーブオイルの抗酸化作用は、関節リウマチにも効果を発揮すると推測されています。
⑦消化器系をサポート
胃 - オリーブオイルは胃の運動を抑制し、食べたものをゆっくりと十二指腸に送り込みます。これは、腸の栄養分の消化と吸収を助けることにつながります。また満腹感も得られます。
胆嚢 – 胆嚢の胆汁を確実に排出する作用が認められています。胆管の障害の治療と予防に効果的です。
肝臓 – 肝臓から排出されるコレステロールの量を増やすことにより、脂質の消化を促進し、胆石の発症を防止する効果を持っています。
すい臓 - すい臓障害、慢性すい炎、嚢胞性線維症、吸収不良症候群などの予防に効果的であるため、すい臓機能を維持するための食事に推奨されています。
小腸 - オリーブオイルに含まれるシトステロールは、コレステロールの吸収を防ぐ一方、カルシウム、鉄、マグネシウムなどさまざまな栄養素の吸収を助けます。
オリーブオイルは、消化・吸収に優れているため、便秘や口臭予防にも効果的です。
⑧妊娠、乳幼児に有益
妊婦 - 妊娠中に母親がオリーブオイルを多く使った食事をすると、出生後の身長、体重、に影響するだけでなく、行動や精神面での反応が優れていることが実証されています。また胎児の成長にはビタミンEがとても重要とされているため、地中海沿岸国ではオリーブオイルから良質のビタミンEを摂取することが推奨されています。
乳幼児 - 生まれたばかりの子供には、必須脂肪酸(リノレン酸とリノール酸)が必要です。オリーブオイルのリノレン酸に対するリノール酸の比率は、母乳とほぼ同じであることがわかっています。また、オレイン酸は、乳幼児期の身体や骨の成長に欠かせない脂肪酸です。3歳未満の乳幼児は、消費するエネルギーの40%を脂肪から摂取しています。子供の健康のために良質な脂肪、すなわちオリーブオイルを多くとる食事をお勧めします。
⑨老化予防
オリーブオイルに含まれる、ビタミンE、ポリフェノールなどの抗酸化物質は、フリーラジカルを排除し、老化防止、長寿に貢献しています。
骨粗しょう症 - オリーブオイルはカルシウムの吸収を助け、骨の再生化を促し、骨粗しょう症の予防します。成長期の若者の骨の発達にも効果大です。
認知症 - 高齢者対象の認知機能調査で、オリーブオイルを多用した食事は、加齢による認知症を予防することが認められました。これは、一価不飽和脂肪酸が、脳の細胞膜の構造を維持する働きを持つためと考えられており、加齢によるものに限らず、広く認知症、アルツハイマー病の予防に効果があることが認められています。
⑩肌の老化予防と改善
太陽光などによって、皮膚でもフリーラジカルが発生し、肌の老化が進行します。オリーブオイルは、ポリフェノールに加え、身体の酸化を抑制するビタミンE、および、ビタミンA、D、Kを多く含むため、肌の老化、にきびや乾癬、脂漏性湿疹などの皮膚障害にも有効に働きます。
(International Olive Council Believe in Olive Oil キャンペーンパンフレットを参考にしました。)
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オリーブの木が切られることを悲しみ、丘ごと買い取ったルノワール

ルノワールが晩年を過ごした南仏の都市ニースに近い海沿いの街、カーニュ=シュル=メール。療養のためにこの地に来て、オリーブの木が茂るコレットの丘を何度も描いていたルノワールでしたが、ある時このコレットの丘のオリーブの木が伐採されるという話を耳にします。
お気に入りのオリーブの木が切られることを悲しんだルノワールは、丘ごと買い取り、オリーブの木を守りました。
オリーブの木が茂る敷地内に自宅も建設。亡くなるまでオリーブの木に囲まれながら創作活動を行いました。
ルノワールが晩年を過ごしたこの家は、現在も南仏カーニュのオリーブ畑の中に佇み、「ルノワールの家美術館」として一般公開されています。

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オリーブ畑の環境が発明家を産んだ? レオナルド・ダ・ヴィンチ

レオナルド・ダ・ヴィンチは、ヴィンチ村のレオナルドさんという意味です。ヴィンチ村はフィレンツェの西に位置します。
レオナルドは私生児として知られていますが、その町の農機具庫でもあった納屋のような家で生まれ、14歳までヴィンチ村で暮らしました。彼が生まれた家の周囲には今も、オリーブの木が植わっています。
レオナルドは、人力飛行機、ヘリコプターの羽、マシンガン、時計のゼンマイ仕掛け、織り機、潜水服、船のスクリュー、自転車など多くのものを発明しました。その中には、オリーブの圧搾機もあります。
オリーブの木に囲まれた生家、オリーブの圧搾機の発明。レオナルドがオリーブの実を食べ、普通にオリーブオイルを使った食事をしていたことは間違いありません。
ミケランジェロも同じフィレンツェの出身だといわれています。
オリーブの木、オリーブの実やオリーブオイルの食事は天才を産み出す秘薬でもあるのかもしれません。

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日本に初めてオリーブオイルを伝えたのはフランシスコ・ザビエル?

日本に始めてオリーブオイルが持ち込まれたのは、約400年前とされています。
当時は安土・桃山時代。キリスト教伝道のため来日したフランシスコ派のポルトガル人神父が持ってきたとか。フランシスコ派のポルトガル人といえば有名なのは、フランシスコ・ザビエル。
当時はオリーブオイルのことをポルトガルの油「ホルトの油」と呼んでいたそうです。江戸時代の鎖国時も、オランダの医師や一部の蘭方医は薬として、オリーブオイルを使用していました。
日本でも江戸時代からオリーブオイルの健康効果は認められていたのですね。

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長寿者たちが語る、オリーブオイルと地中海料理

人類史上最も長生きしたとされている女性は、122歳まで生きた、ジャンヌ・カルマンさん(1875-1997)。南フランスのアルルで生涯を過ごしました。彼女はある新聞のインタビューに、長寿の秘訣を「アルルの空気とオリーブオイル」と答えています。
男性では、一時期112歳という男性世界長寿記録を持っていたアントニオ・トッデ(1889-2002)さんは、イタリア、サルデーニャ島の出身で長寿の秘訣を「パスタと野菜スープ、毎日1杯のワイン」と語りました。サルデーニャはおいしいオリーブオイルの産地でもあります。パスタにも、野菜スープにもオリーブオイルを使います。そしてワイン。これが地中海食なんです。
どんなに科学が進歩してもオリーブオイル以上の油は作れないといわれています。なぜなら、生き物の中で一番長生きなのはオリーブの木で、オリーブ以外に2000年も、3000年も長生きしているものはないからです。そんな古木になっても、オリーブはまだ実をつけます。オリーブオイルは、そんな素晴らしい木の実、皮、種を全部使っています。つまり、実のパワーがすべて入っているわけです。だから、長寿につながるわけですね。

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オリーブの葉冠

出典: 一般社団法人 日本トップリーグ連携機構サイト(リンク:http://japantopleague.jp/
コラム第51話(リンク:http://japantopleague.jp/column/excellence/excellence_0051.html
 
文=真田 久

2004年のアテネオリンピックの優勝者には、金メダルのみならず、オリーブの葉冠(ようかん)も授与された。オリーブの葉冠は、古代オリンピックで優勝したアスリートに与えられた賞品である。野生のオリーブの小枝を輪にしたものだが、しばらくたてば、枯れてしまう。彼らはなぜオリーブの葉冠を勝者への賞として選んだのだろうか。
古代ギリシャ人は、オリーブの木は英雄ヘラクレスが常春の地から持ってきた神聖なものと信じていた。その地の人々は何不自由なく幸福に暮らし、空中を飛行し、地中の財宝を発見する力を備えていた。ヘラクレスが、樹木が生えていなかったオリンピアに、オリーブの苗木を持って行って植えたということを紀元前5世紀の詩人、ピンダロスが伝えている。そして、オリンピアにあるゼウス神殿後方の部屋の向かい側に、美しく神聖なオリーブの木が茂り、その枝から勝者の葉冠が作られたのであった。オリーブの小枝には、富を運んで来るという考えがあったのだ。古代では、羊毛、果実、菓子、油つぼなどをオリーブの小枝につり下げ、子ども達が一定の日にこれをかついで家々を回り、歌を歌いながら、プレゼントを集めて回る習慣があった。この時の豊かなオリーブの小枝は家々の戸口に最終的に飾られる。豊穣(ほうじょう)を引き寄せるためであった。
さらに、オリーブの小枝は平和の象徴でもあった。古代人にとって小枝は、休息と快適な感覚を得るための品物であった。スティバスという小枝のしきつめられたものに人々が横になったりすわったりする習慣があったし、枝は平和を求める、または許しを求める人が携えるものでもあった。それは嘆願の枝と呼ばれ、オリーブの枝に羊毛が巻き付けられていた。宥和(ゆうわ)の儀礼の一種であった。豊穣、富、平和などの象徴として、オリーブの葉冠が古代で活用されていたのである。
一方、オリンピックが始まる前にオリーブの葉冠を身につける人がいた。スポンドフォロイと呼ばれる人で、頭にオリーブの葉冠をかぶり、杖をもってギリシャ各地を回り、間もなくオリンピックが始まることを告げて回る使者であった。同時に、すべての争いを休止することも告げられた。
オリンピックの休戦は当初1ヶ月であったが、徐々に長くなり、やがて3ヶ月となった。オリンピックに参加する国々は、その間に武器を手にしてはならず、死刑の執行も裁判も停止された。オリーブの葉冠をかぶったスポンドフォロイから、間近に迫った祭典と休戦を聞いた人々は、数ヶ月間は平和になると喜んだに違いない。
さてこのオリーブの葉冠の授与式は、古代オリンピックの最終日に行われ、優勝したアスリート一人一人に授与された。彼らはその後、ギリシャのみならず地中海の各都市に帰ることになる。オリーブの葉冠をかぶったスポンドフォロイにより休戦が宣言され、オリーブの葉冠をかぶったアスリートがギリシャ各地へと帰って行く様は、祭典の終了後も戦争ではなく、富みに恵まれ、平和な状態が続くことを象徴的に意味していた。葉冠の授与式はそのことを人々に思い出させる儀式でもあったと解釈される。今日の金メダル以上に重い意味が込められていたのである。

○真田 久(さなだ ひさし)
筑波大学大学院修了。筑波大学教授。
    古今東西のオリンピックの歴史やオリンピック教育について研究。
    主な著書(共著)「ポケット版オリンピック事典」(株式会社楽)
   「オリンピック学習読本」(東京都ほか)
    日本オリンピック・アカデミー理事、日本スポーツ人類学会理事

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洪水が終わったことを知らせてくれたのは鳩がくわえたオリーブの一枝

神が地上に増えた人々の堕落(墜落)を見て、これを洪水で滅ぼすと「神と共に歩んだ正しい人」であったノア(当時500~600歳)に告げ、ノアに箱舟の建設を命じました。
ノアは箱舟を完成させると、妻と、三人の息子とそれぞれの妻、そしてすべての動物のつがいを箱舟に乗せて船出。洪水は40日40夜続き、地上に生きていたものを滅ぼしつくしました。水は150日の間、地上で勢いを失なわず、箱舟はアララト山の上にとまりました。
40日のあと、ノアは地上の様子を知るためにカラスを放ったのですが、休むところがなく帰ってきました。さらに鳩を放したけれど、同じように戻ってきました。7日後、もう一度鳩を放すと、鳩はオリーブの葉をくわえて船に戻ってきました。ノアは、このオリーブの木で、地上の洪水が収束し、地上が住めるようになったと理解しました。

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